前作の『河原崎家の一族』は、Windows95が出る前、今思えば、ちゃっちぃ作りの3.1向けにも発売されたエルフの姉妹ブランド シルキーズから発売されたアダルトゲーム。
純愛モノの『同級生』が大ヒットした後、シルキーズ用として開発され、怪しくドロドロしたHでスケベな世界が正反対で、驚いたが新鮮さがあり、当時、引き込まれた記憶がある。
それも、10年以上も前の話で、シナリオ自体はほとんど覚えていないが、いくつかのシーンは印象に残っている。ただ、個人的には、どちらかというと、シルキーズからこの後に発売された、『野々村病院の人々』の方が、推理の要素が加わり、私立探偵という設定で面白かったが。
そんな思い出深いゲームで、つい手を出したのが、『河原崎家の一族2』。ビジュアル的には、かなりキレイという印象、内容自体は前作と似たようなシチュエーションながら、続編ではなく関係がない。全く違う、新しい作品。
驚いたのは、ナビマップという機能。このゲーム、選択肢を選ぶ、マルチシナリオのアドベンチャーゲームなのだが、これまではどこで分岐するか分からなかったが、ナビマップによりどのポイントで分かれるか、シーンによっては、選んだ選択肢に色が付くなど、大分やりやすくなっている。
ナビマップを見ると、このゲームがどれほど分岐するか、ゲームとしてのボリュームが分かるのだが、他社の似たようなゲームに比べ、多めで長く遊べる。
このゲーム、ドロドロとした内容、エロく、刺激があり、純愛モノよりも屈折したありえない物語を楽しみたいという方にはいいかもしれない。
河原崎家の一族2には、通常版と完全版があり、完全版だとエッチがアニメーションになっている。ただ、動きのないCGでは物足りないという方は、ちょっと高いが完全版の方がいい。
私も、イリュージョンで動きのあるのが当たり前になってしまい、視点を自由に変えられなくても、せめて、動きがないとと完全版をプレイした。
当時の河原崎家の一族は、今では当たり前だが音声がなかった。それを考えると、音声は当たり前で、動きが欲しいというのは、時代の流れを感じる。